
まんが日本昔ばなし「黒八大明神」のご紹介!
オオカミ様
昔、紀州の国に恐ろしい獣たちが住んでいた頃のお話じゃよ。
村から外れた街道沿いに“黒八”というお爺さんが住んでいました。お爺さんは朝は山に芝刈りに、夜は草鞋を編んで旅人用に無償で提供していました。人が良い爺さんで、村人や旅人からも好かれていました。
ある日、山から帰ってきた時に「草鞋のお礼」としてお米が置いてありました。お爺さんはお米を炊いておにぎりを作りました。
次の日、いつものように山に芝刈りに。
お昼ご飯を食べようとした時、茂みからオオカミが出てきました。
「ワシなんか食べても、美味しくないぞ」
お爺さんは「自分の命」を食べろと言って、おにぎりをオオカミにあげました。
オオカミはペロリと平らげ、満足😋。
こうして、オオカミはお爺さんに付いていく事に。一里進むごとに、またオオカミにあげました。
次の日もまた山に登ってオオカミと再会。今度は二匹。オオカミは夫婦でした。
こうして、黒八爺さんはお米を貰ってはオオカミと一緒にご飯を食べ、すっかり仲良し。
ある日、オオカミはお爺さんと一緒に山に降りてきました。村人達はオオカミを恐れて黒八爺さんの家に文句を言いにきましたが、「このオオカミは大人しいから何もしない」と言って一緒に暮らしました。
その年の秋、村は米が沢山取れて大豊作。
その理由を調べてみたら、黒八爺さんの所のオオカミのお陰で畑を荒らす獣が山から降りて来なくなった事でした。
村人達は黒八爺さんに米を届けて、黒八爺さんはオオカミ達と仲良く暮らして長生きをしました。
それから、黒八爺さんが息を引き取ってからも親しまれ、「黒八大明神」として祀りました。
このお祭りで貰ったお札を持っていると、山奥でも獣に襲われずに済むそうです。
感想
動物と人間の共存をモチーフにした昔話!
神にまでなった黒八爺さんの“徳”の高さは凄まじい🤣