
「まんが日本昔ばなし」屈指のトラウマ回
「吉作落とし」のご紹介!
あらすじ
むかしむかし、豊後国に吉作という青年が住んでいました。父も母もなく、正直この時点でもかなり悲惨な生い立ちと言えるでしょう。
吉作は絶壁に生えているキノコ「岩茸」を取って生計を立てていました。
今回ばかりはいつもと違う場所で作業をしていた吉作。その甲斐もあり、沢山岩茸も取れ、ウキウキしていました。
「少し、休もうか」
見つけたのはちょうど座れるスペース程度の岩棚。吉作は命綱を一旦手放して、休憩を取りました。
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(大分休んだな、よしいこうか)
休憩も終わり、上を見ると…
命綱は上がっていました
( ゚д゚)
手を伸ばしても到底届きません。
(これは不味い)なんとか絶壁を這い上がって命綱を取ろうとしても、滑り落ちるだけ…。
「誰かーーーーー!
助けてくれーーーーーーーーーー!」
吉作は一所懸命助けを呼びました。
が、叫べば叫ぶほど、木霊するのは掠れた声だけ…。
「あの岸壁には化け物が居るぞ」村の人々は声を恐れて近づく者もいなくなりました。とんだ勘違いです。
…何日経っても助けは来ません。
意識が朦朧としてきた吉作は鳥を見て、ふと思います。
「俺も飛べたらなあ」
転がる小石は、地面にすぐ着いたようにすら思えました。(よしっ…)
美しい紅葉…其れが吉作が最後に見た光景でした。
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この絶壁は村人達によってこう名付けられました。
「吉作落とし」と。
感想
救いが一切ない絶望的なお話。霊的な怖さでは無く、「実際に起きそうな怖さ」😱屈指のトラウマ回です。
どうすれば助かったのか?
吉作はどうすれば助かったのか?
「持っていた籠を解体して棒状にして命綱を手繰り寄せる」「手拭い(或いはふんどし)を濡らして登る」など、様々な意見がありますが、“確実に”吉作が助かるであろう方法はないでしょう…😢
この回は恐怖と同時に、「登山に行く時は知らせていけ」「一人で行く時は要注意」「命綱は絶対に離すな」「少しの油断が命取り」など様々な教訓を教えてくれるお話でもあります。