
イソップ寓話「馬を羨んだロバ」について綴っていきます。
あらすじ
ある牧場に一匹の見窄らしいロバがいました。
ぜぇ、はぁ…と、毎日重い荷物を運ぶブラック勤めだったのです。
ロバの横には、ぱからっ、ぱからっと美しい鬣を靡かせながら走る馬がいました。
馬は美味い飯を食い、見た目も優美。
ロバは不味い飯を食べながら溜息を吐きます。
「嗚呼、俺も馬に生まれたかった」
覆せぬ種族という運命。神をも恨むロバ。
月日が経ったある時、牧場の近くで戦争が起きました。
「立派な馬だ。軍馬にしよう」
馬は軍馬として戦場に連れて行かれた。
ロバは最初はそれさえも、羨んだに違いない。
が、羨望は、恐怖に変わりました。
馬は見るも無残。大怪我をして帰ってきたのです。それを見たロバも流石にドン引き。
馬は溜息を吐いて言いました。
「俺もロバに生まれたかった」
教訓
「他人の持っている物はよく見える」
また、美しく、強い物はそれだけ「代償もある」という事。
昔「荘子」という思想家も言いました。
「木という物は立派な物から切られていく。見て呉れが酷い物は長生きする」
このイソップ寓話のお話では、立派な物(生まれ)が“必要”とされたから“使われ”、ロバは見て呉れが悪いから“不要”とされた。それ故に無事だった。
こういう見方も出来ます。
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