【イソップ寓話】隣の芝生は🟦…「馬を羨んだロバ」【無い物ねだり】

イソップ寓話「馬を羨んだロバ」について綴っていきます。

あらすじ

ある牧場に一匹の見窄らしいロバがいました。

ぜぇ、はぁ…と、毎日重い荷物を運ぶブラック勤めだったのです。

ロバの横には、ぱからっ、ぱからっと美しい鬣を靡かせながら走る馬がいました。

馬は美味い飯を食い、見た目も優美。

ロバは不味い飯を食べながら溜息を吐きます。

「嗚呼、俺も馬に生まれたかった」

覆せぬ種族という運命。神をも恨むロバ。

月日が経ったある時、牧場の近くで戦争が起きました。

「立派な馬だ。軍馬にしよう」

馬は軍馬として戦場に連れて行かれた。

ロバは最初はそれさえも、羨んだに違いない。

が、羨望は、恐怖に変わりました。

馬は見るも無残。大怪我をして帰ってきたのです。それを見たロバも流石にドン引き。

馬は溜息を吐いて言いました。

「俺もロバに生まれたかった」

教訓

「他人の持っている物はよく見える」

また、美しく、強い物はそれだけ「代償もある」という事。

昔「荘子」という思想家も言いました。

「木という物は立派な物から切られていく。見て呉れが酷い物は長生きする」

このイソップ寓話のお話では、立派な物(生まれ)が“必要”とされたから“使われ”、ロバは見て呉れが悪いから“不要”とされた。それ故に無事だった。

こういう見方も出来ます。

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