
グリム童話「めっけ鳥」のご紹介!
あらすじ
昔、森の監査官が森で狩りをしていると、木の上から子供の泣き声が聞こえました。
見上げると、小さな子供が座っていました。
「なぜ、そんなところにいるのだい」
「お母さんと一緒に木の下で寝ていたら、大きな鳥が僕を捕まえて、この木に置いたんだよぉ、助けて!」
監査官はすぐに木を登って子供を抱きかかえて家につれていって、娘と一緒に育てました。男の子は“みつけ鳥”(めっけ鳥)と名付けられ、娘のリナ(レンヒェンとも)と一緒に育てられて、とても仲良くなりました。
森の監査官の家には年を取った料理人がいました。何度も何度も水を汲みに行っているので、不思議に思ったリナが「どうしてそんなに水を汲んでいるの」と、聞きました。
「誰にも言わないでおくれよ。監査官の旦那がいなくなったら みつけ鳥を投げ入れて煮てやるのさ」
((((;゚Д゚)))))))
それを聞いたリナは翌朝にみつけ鳥と一緒に逃げ出しました。
(ガキが逃げたなッ)
料理人はすぐに三人の下男に二人の後を追うように命令しました。
「みつけ鳥!追っ手が来てるわ。あなたは薔薇の木になって、私は薔薇の花になるわ」
ドロンと変化。下男は“どこに行った?“と、見失って、帰りました。
「薔薇の木と薔薇の花以外何もありませんでした」
「バカ!薔薇の木を追って花を持ってくればよかったのだ!もう一回行ってこい!」と、料理人は下男のけつを蹴りました。
(また来てる)リナとみつけ鳥は教会とシャンデリアに変化。
「ご立派な教会だ!…ここに子供はいなさそうだ」と、言って帰りました。
「馬鹿!教会をぶっ壊せばよかったんだよ!もうお前たちだけではどうにもならん。アタシが行くよっ」ビュンと飛び出して二人を追いかけました。
「みつけ鳥、準備はいい?」
「いつでもいけるよ」
ドロン!めっけ鳥は池に、リナはアヒルに変化しました。
走り疲れた料理人は池を見つけると、横ばいになって水を飲もうとしました。
その時、アヒルに変化したリナが嘴で料理人の頭を口でガブッ!
そのまま水の中に引き摺り込んで溺死させました。
二人は心から喜びながら、一緒に帰りました。暫く二人で話していると、監査官も狩りから帰ってきました。
「今日は沢山獲れたぞ、いっぱい食べよう!」
それからも二人は幸せに暮らしました。
感想
グリム童話の中でも結構な「ハッピーエンド」と言えるでしょう!
二人が急に変化したりと、展開にビックリしますが、「魔法」が使えると考えると合点がいく。
ただ、思うのだけど…
もしかしたら、このみつけ鳥は人間に化けた本当の”鳥“だったのではないかなぁ〜、と思う。だけど、リナとの愛情は変わらないでしょう!