
グリム童話の中でも、最も“後味が悪い”と言っても過言ではない童話!「神様の召し上がりもの」についてご紹介!
あらすじ
ある所に、二人の姉妹がいました。
姉は寡黙で、地味。結婚はしていたものの、子供はいません。 妹は美人で愛嬌もあり、子供も五人。
(なによっ…)メラメラと嫉妬の炎に燃える姉。(あいつの幸せなんか…見たくない)
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そんな、ある日妹の旦那が事故死。豊かだった妹の家はたちまち生活に苦しみ、今まで眼中になかった姉に助けを求めました。
「姉さん、助けてよ」
当たり前ではありません。妹は常に自分よりも下だった姉をせせら笑った事もあった。
今回も虚勢を張って、「上から目線」で話してきたので!
ブチンッ!今までの鬱憤が爆発。
「お前に食わせるメシはねえ!」
姉は妹を突き放した。
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それから暫くして、姉は後悔します。夫が帰ってくると、それを悟られないように夕飯の支度をしました。
ワインを注ぎ、パンにナイフを入れた、その時!
真っ赤な血のような物が溢れ出した
(しまった)
「付いてきて」姉は何かを察して家を飛び出した!向かったのは妹の家。前は煌びやかに見えた家も、今は暗く淀んでいる。
ドアを開けると、妹が末っ子を抱いて蹲っている。酷い悪臭がした。
「私が悪かった」
姉は妹に詫びた。
妹は笑顔で姉に対して一言。
「姉さん、私達は“神様の召し上がりもの”を食べたから大丈夫です」
感想
この神様の召し上がり物とは、アダムとイヴ的なアレで有り、白雪姫的なアレである。
“幸福”な妹と、“不幸”な姉。
それが逆転すると、今までの仕打ちが自分に返ってきた。だけど、二人とも決して“悪人”ではい。
「もう少し早く駆けつけていれば」或いは「最初に恵んでいれば」と、考えると悲しくなる😭
“子供”がいない姉は子供を可愛がっただろうに。