
グリム童話「白蛇」のご紹介!
あらすじ
昔、とある国に知恵のある王様がいました。その王様に知らないことはなく、まるでソロモン王の様な賢王でした。
しかし、王様にはある不思議な習慣がありました。
それが、「蓋をした謎の食べ物」を一人で食べている事でした。気になった家来が王様の目を盗んで自分の部屋に持っていき、中を見てみました。
そこにあったのは「白蛇」
いい匂いがするので、パクリと一口食べて見ました。味は淡白だが、中々イケる。
____その白蛇を食べた時に窓から何か聞こえます。
(なんだ?)と、家臣が窓を開けると鳥がいました。
「うまそう、うまそう」
?!
ハッキリと聞こえました。「お前に食べさせるものはない」と、家臣は言いました。すると、「残念、残念」と言って飛び立っていきました。
そう、「白蛇を食べると動物と話す」ことができるのです!ソロモンの指輪
後日別件(王姫さまの指輪がなくなった)で容疑をかけられた家来は「明日までに容疑を晴らすように」と王に命じられます。
(この家来 中々のトラブルメーカーです)
家来が困っている時に、小川のアヒル達が世間話をしていました。
「アフラック、アフラック。お腹が重いのよ、食べ過ぎてしまったのよ。何を食べたのかしら、ああ、思い出したわ、お妃さまの指輪よ」
口は災いの元とはよく言います。アヒルはすぐに家来に捕まえられて料理人の元で首を切られます。
アヒルの腹を切り裂くと、指輪がありました。こうして疑いが晴れた家来は王様に馬と金をもらい「旅をするが良いっ!」と、太鼓判をもらいました。
ぱからっ、ぱからっと、馬を走らせると池を見つけました。「助けて、助けて」
「ん?」声の方を向いてみると、三匹の魚が葦に絡まっていたので助けてあげました。
「感謝感激雨霰。この御恩はいつか返します」
それから、また旅を続けていると、アリの行列に遭遇。
「踏まないで、踏まないで」と、言うので脇道を通ってやりました。「有難い、有難い、情けは人の為ならず」_____
男は少し気分が良くなりました。
次に森の中で飢えて困っている仔カラスがいました。「ひもじい、ひもじい」と言っていたので馬を殺して、あげました。馬は犠牲になったのだ…
こうして、歩いて街へ向かった男は「王様が娘の結婚相手を探している」という御触れを見ました。だけど、それには試練をクリアしなければなりません。
その試練とは海の底にある指輪を取ってくる事でした。
「こりゃあ困った」と、試練に挑んだは良いものの、飛び出す勇気はありません。
すると、三匹の魚がやってきてヒョイと貝をプレゼント、中には指輪が入っていました。粋です。
(これで結婚できるぞ)意気揚々としていた男にショックな出来事がッ、姫君が男を“身分が違う”と蔑み、結婚を拒否。十袋の栗粒を庭にぶち撒け、「全て拾ったら結婚を考えてあげる。明日の日の出までに拾えなければ、出て行ってもらう」と、無理難題を吹っかけた。中々の悪女です。
すると、数千匹のアリがゾロゾロとやってきて栗粒を拾い集めてくれました。
姫君はそれでも認めず、「最後の条件」として生命の樹からリンゴを取ってくるように命じました。
男は生命の樹を探す旅に出たものの、エデンは何処ぞや、見当もつかず困っていました。すると、大きくなったカラスがやってきて黄金のリンゴを落としていきました。
「恩返し、恩返し」
黄金のリンゴを持ち帰った男。
姫君はリンゴを食べてみると男への愛でいっぱいになり、二人は幸せに暮らしました。
「めでたし、めでたし」
感想
「情けは人の為ならず」!
恩が巡り巡って帰って来たお話です❗️人じゃないけど、とか言わない。
教訓が沢山あり、グリム童話の中でもかなり好きなお話です!
また、この白蛇はアダムとイブを唆して、「知恵」を与えてしまったヘビの事を指しているのかな🤔?
あと、余談ですが、生命の樹に生えてるリンゴの惚れ薬感が凄いですw