
今回はグリム童話
「聖母マリアの子供」について綴っていきます。
聖母マリアの子供
貧しい木こりの家に生まれた3歳の娘は、ひもじい思いをしていました。「何と、可哀想に」
其れを見兼ねて現れたのはマリア様。(Let it beか)
「共に天の国に行きましょう」
こうして、娘は聖母マリア様に連れられて天国で暮らす事に。正に夢心地。
娘が14歳になったある日、マリア様は旅に出ることに。
「いいですか、この鍵を貴方に預けます。13番目の鍵は開けてはなりませんよ。いいですか、絶対にですよ」
開けるなよ、絶対に開けるなよ。フリではない。
開けるなよと言われると…
抗えない人の性。
娘は13番目の扉を開けてしまいます。
「わっ」
中に座っていたのは三位一体!
(ま、眩しい…)少し光に触れただけでも、娘の指は金になりました。
バタンッ!荒々しく、扉を閉め、娘は自分の部屋に戻りました。
____聖母マリアが帰ってきました。
「…鍵を開けましたか?」冷たい笑みを浮かべて、問いただしました。
「いいえ」
「そう…」笑顔がスッと消え、哀しげな顔で言いました、
「約束を破り、嘘を吐いた。
お前はもう此処に居るべきではない。落ちろやっ」
秘密と罰
娘は下界に落とされました。其れだけではありません。罰として、口がきけないようにしたのです!
下界に落ちた娘は涙は流すも、エンエンと泣くことも出来ません。天国を思い出しながら木の洞で暮らす事に。
出会い
数年後、たまたま通りかかった国の王子様の目に留まります。
「なんと、美しい😍」
天国で育っただけあって、えもしれぬ気品と美しさがあったのでしょう。
「お名前は?」
…答えられません。
「無口な所もまた、美しい」
こうして、娘を国に連れて帰り、結婚する事に。
問答
結婚して一年後に、娘は子供を儲けます。笑顔でした。
その晩に、娘の前にマリア様が現れます。
「元気でしたか? さて、もう一度尋ねます。
貴方はあの扉を開けましたか?」
娘は首を横に降りました。
(なんと、罪深い)
マリア様は生まれたばかりの赤ん坊を連れ去りました。
…一年、二年、と、子供が生まれる度にマリア様が現れては問答をして、子供を連れ去りました。
すると、国中では噂が囁かれます「王妃は人食い😱」
王が王妃に真相を尋ねても、何も答えてくれません!
…王妃は裁判にかけられて火刑に処されることに。
懺悔と救済
(…最期くらいは自分の罪を打ち明けたい)
そう思った時、口がきけるようになりました。
「私は13番目の鍵を開けました!」
罪を認めました。
その時!
一筋の光が差し込み、火が消えました。
「よく認めました。罪を懺悔する者は赦されます」
マリア様は娘に子供を返し、幸せを約束しました。
おわり。
感想
「罪を懺悔した者は赦される」
キリスト教のテンプレートの様な訓戒を含む 童話「聖母マリアの子供」
娘も中々強情ですが、聖母マリア様も容赦ありません笑
しかし、マリア様にとっては、「戒め」の気持ちよりも、改心して欲しい「親心」もあったと思いますね…😅
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