
「女氏無くして玉の輿に乗る」
玉藻前伝説についてのご紹介!
上皇の寵姫
子の恵まれない夫婦の間に光り輝く美しい女の子が誕生。成長していくにつれて美しさはどんどん増し、まるで古の「傾国の美女」を彷彿とさせる様な妖艶な魅力を持つ美女に。
「😍」
時の上皇であった鳥羽上皇の目に留まり、“玉藻前”と呼ばれて寵愛を受けた。美貌だけではなく、故事や漢文にも長けた博識な女性だった。
暗雲
しかし、この玉藻前と一緒にいる鳥羽上皇は少しづつ正気を失って行った。
(これは変だぞ)心配した者達が陰陽師「安倍泰成」に相談。泰成は直ぐ様玉藻前の正体を突き止めた!
「正体は…
九尾の狐だ!」
正体
!?、と現代人はなるだろうがこの時代は妖怪やあやかしの類は沢山いた。
「なんと!?」
「忌まわしき化物よ!真の姿を見せよっ!」
泰成が真言を唱えると玉藻前は正体を現した!
「残念♡この国は滅ぼせなかったみたいだわ」
そう言い残して、行方を眩ました。
殺生石になって…
その後、九尾の狐(玉藻前)は下野国(今の栃木県)那須野で人攫いを横行した。
噂を聞きつけた朝廷は直ぐ様討伐軍を派遣。
流石は九尾。妖術で散々に武士達を苦しめた。だが、武士達は対策を練って挑み、なんとか九尾の狐を退治することに成功した。
「おのれ、おのれえええええええええいっ!」
凄まじい呻き声をあげて九尾の狐は倒れた。
「私に近づいた全ての者たちを殺してくれるわっ!」
そういって九尾は巨大な毒石に変化した。
この石は「人や生き物の命を奪う石」として今でも恐れられている。
妲己伝説
この玉藻前伝説は、「神明鏡」や「御伽草子」などに見られます。
また、この九尾の狐の前歴は殷の紂王の寵愛を受けて国を傾かせた美女「妲己」だったり、笑わない美女「褒姒」という話もあります。
何れにしてもとてつもない悪女だったことでしょうw
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基本的にこの話は”伝説“とされていますが、モデルとなった人物はいたらしく、鳥羽上皇の寵愛を受けた「藤原得子」が最も有力とされています。