【今昔物語集】油が盗まれた怪事件「仁寿殿台代御灯油取物来語」

今昔物語集 巻27第10話

油を盗む謎の怪異譚のご紹介!

油取り

今は昔、延喜の事。

仁寿殿(平安宮)にある灯油が毎晩盗まれるのです。
時の天皇はこの事を不信に思い、「源公忠」に犯人を突き止めるように命じました。

さて、公忠は大雨の真夜中に犯人を待ち伏せすることに。すると、物音が聞こえてきました。

(こいつだ)

公忠は飛び出して見ると、灯油は独りでに浮いていました。夢か幻か、公忠は目を疑ったが、すかさず蹴りを入れて確認してしてました。

ドンと蹴りを入れると、ボンと灯油が落っこちました。何かに当たった感触はあり、公忠は足元を見ると…

足の指の爪が全て剥がれていました。

夜が明けて、辺りを見回すと一面血のような跡がッ!

これ以降灯油が取られることはなくなったそうです。

感想

物怪か?幽霊か?

将又透明人間か?!

また、東北では「油取り」と呼ばれる子供を誘拐して油を取る妖怪がいるそうですが、もしかしたら同じ妖怪かもしれませんね🤔

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