【宇治拾遺物語】食べすぎるとこうなる!「渡天の僧、穴に入る事」

宇治拾遺物語から「渡天の僧、穴に入る事」のご紹介!

あらすじ

今は昔。中国の僧侶がインド(天竺)へと旅に出かけたときの話です。
流石はお釈迦様が生まれた天竺、見る物が沢山で、僧侶は色々と見物して周ります。

(なんだあれは)

山に牛が入れるくらいの大きな穴を見つけました。「中はどうなっているのか?」と、好奇心に駆り立てられた僧侶は穴の中に入っていきました。

穴の奥まで行くと、そこは別世界。見たこともない美しい花が咲く、桃源郷。この花を牛が美味そうにムシャムシャ食べていました。

呆気にとられる僧侶、「どれ」と、牛が食べている花をヒョイと摘み自分も食べてみました。

これが美味いのなんの、僧侶は気が狂ったかの様にバクバク食べました。牛もドン引き

さて、満足した僧侶が帰ろうとした時、腹が突っ掛かって穴から出られません。

「助けてくれえ」と、叫んでも誰にも聞こえません。

________そのまま僧侶は死んでしまいました。

感想

井伏鱒二の「山椒魚」を彷彿とさせるお話笑

ユーモラスながら、どこか悲しいお話です。

欲張りは良くない、好奇心は時に人を殺める。そういった訓戒が含まれるのでは?!

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