【故事成語】_この世の儚さ_「邯鄲の夢」

故事成語「邯鄲の夢」のご紹介!

夢のまた夢

昔、「盧生」という”夢“も定まらぬ若者が趙の都「邯鄲」に赴きました。現代に例えると、「死にたいくらいに憧れた花の都〜」みたいな感じでしょう。

田舎者の盧生が都に圧倒されてブラブラしていると、呂翁という仙人に出会います。

「お前には夢があるか」

「これという物はねえ。だけど田畑を耕す生き方だけはしたくねえ。俺は金持ちになって自由に暮らしたい」なんとも漠然とした夢でしょう。

「よし夢を叶えてやろう」と言うと、呂翁は枕を差し出しました。盧生はその枕を使ってみると、あら不思議、みるみる出世して、綺麗な嫁まで貰い、名声は高まってとうとう国の王にまでなりました。

最後は全員から惜しまれながら命を落としたのです_________。次の日には王の名前が出ることもなく、誰が遺産を争うかで揉めていました。


その時、盧生はバチンと目を開けて、呆然となりました。

「嗚呼」と、ポツリと呟き、しばらく俯いていました。

そして、呂翁に会った時にこの枕を返しました。

「先生 人生とは儚い物ですな。どんな物もいずれは朽ち果ててしまう」

すると、呂翁は笑いながら言いました。

「だからこそ、この世は面白いのじゃよ」

この世は無常

「ゆく川の流れは絶えずして〜」

万物は流転して、永遠の物などこの世界には何一つとしてありません。名声も富もいつかは塵となって消えてしまいます。

そんな世の中だからこそ、本当の美しさというものがあるのかもしれませんね…。

「邯鄲の夢(枕)」 とても好きな故事成語です(≧∇≦)

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