【書評】頭木弘樹/絶望名人カフカ✖️希望名人ゲーテ【光と闇】

世界的に有名な二人の文豪、ゲーテとカフカ。


実はこんなにも似ています。

二人とも裕福な家に生まれ、二人とも恋愛する度に、名作を書き、二人とも、自殺を考え、思い止まった。

だけど、正反対のところもあります。

ゲーテは故郷から巣立ちをしたが、カフカはなかなか親元を離れられなかった

ゲーテは若くして名声を得たが、カフカは生前はほとんど無名だった。

そして”光“と”闇“の対極の様な二人でした。

今回は「絶望名人カフカ✖️希望名人ゲーテ」という本の中から

気に入った名言の一部を抜粋して紹介します!

全てが_______

ゲーテ

なんでそう 深刻に世間のことで重い悩みたがるのだ。

陽気さと真っ直ぐな心があれば、最終的に全てうまくいく

眩い程の圧倒的光❗️

ゲーテの言葉はいつの世も私たちに希望を届けてくれます。

カフカ

全てが素晴らしい 

ただ、僕にとってだけはそうではない。それは正当なことだ

「この世の全ては素晴らしい物です。

…自分以外には」

こちらも引き釣り込まれそうなほどの圧倒的な闇の深さ。
でも、こうしたカフカの言葉は落ち込んでいる時に言われる”がんばれ“という他人行儀な言葉よりも心に響く時もあります。

自分に対しての価値

ゲーテ

私はありのままの自分に満足していたし、自分を高貴な人間だと思っていたから 

たとえ君主にされても 特に不思議に思わなかっただろう。

実はゲーテは「若きウェルテル」の悩みは大ヒットしたものの、その後は実はパッとしなかったのです。

その後小国の君主に気に入られて政治家になりますが、理想にはほど遠い成果だったらしいです。

しかし、どんな逆境に対してもゲーテは満足していたのだ‼️

自分に

この自己肯定っぷりは見習いたいものですね。

カフカ

夕べの散歩の時、往来のどんなちょっとした騒音も、自分に向けられたどんな視線も、ショーケースの中のどんな写真も、

全て僕より重要なものに思われた

意味もない騒音より、どんな陳腐な写真より

「価値のない自分」

くぅ〜。 暗い…….あまりにも…

ゲーテとは正反対

「自分だけはNG」

なんという暗澹たる言葉。そこには救いの欠片もありません。

希望と絶望

ゲーテ

人の感情で最も高貴なのは、希望です。
運命がすべてを無に帰そうとしても、それでも生き続けようとする希望です

73歳で病気を患ったゲーテは決して希望を捨てませんでした。

その甲斐もあり奇跡的に回復して19歳の少女に恋までしています。 エロジジイがっ!

結局フラれてしまい、泣きながら書いた詩です。

カフカ

ぼくは自分の状態に、

果てしなく絶望している権利がある。

”絶望は権利“

なんという言葉なのでしょう。

カフカにとってネガティブは義務であり、権利。真っ暗です。暗すぎて前が全く見えません。

その底知れぬ闇には、一片の光さえ差し込むことがないでしょうか…?

それでも

ゲーテの絶望

絶望することができない者は生きるに値しない

「絶望するよりは、希望を持った方が良い」

光に満ち溢れた人ゲーテは「絶望」を否定したり、見下したりは決してしていません。

ゲーテ自身、何度も絶望を経験しています。

私は短剣をいつもベットのそばに置き、灯りを消す前に、その鋭い切っ先を胸に突き刺せないものか、試していた。 

しかし、どうしてもできそうになかったので 

そんな自分を笑い、憂鬱で愚かな行為は全てやめにして、生きる決心をした。

希望に満ち溢れていたゲーテの心の中にも絶望が垣間見える事もあったでしょう。

しかし、暗い絶望があったからこそ、希望が、より光り輝けてたのではないでしょうか❗️

カフカの希望

もしも僕が赤の他人で、僕と、僕のこれまでの人生を観察したなら、次の様に言わざるをえないだろう。全てが無駄に終わるしかなく、迷い続けている間に使い果たされ、創造的なのはただ自分を悩ませることにおいてのみだと。

しかし、当事者であるぼくは、希望を持っている

哲学者キルケゴールは「絶望は長所である」という言葉を残しましたが、カフカは決して絶望を讃えたり、

ましてや、絶望をしたい訳ではなかったのです。

カフカは何とかして希望を見つけ出そうとしたのです。

救いがもたらされる事は決してないとしても、

ぼくはしかし、いつでも救いに値する人間でありたい。

_______

ゲーテとカフカ

光と闇 希望と絶望

正反対の二人ですが、二人の残した言葉は決して色褪せず今を生きている私達に語りかけてくれます。

最後にゲーテの格言を一つ。

あなたの心の底から
出た言葉でなければ、

他人の心に
響くことなどないのです。

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