
荘子の面白い話!「魯の哀公との対話」のご紹介!
荘子:田子方篇第五章
出典
真の儒者は一人しかいない
荘子は魯の哀公に謁見しました。魯の哀公は言いました。
「我が国を見てみなさい。年長者を敬い、親孝行をして、主君に忠義を尽くす。我が国の儒者はまるで“孔子”のようだ。それに比べて荘センセイの教えを学んだ者は少ないように思える」
荘子はそれを聞いて、苦笑いをして言いました、
「哀公よ、魯の国に儒者などいないに等しいでしょう」
哀公はムッとして言い返しました、「アナタは何を見てきたのかっ、儒者の服を着ている人間が儒者に決まっておろう」
「見てくれだけで、行動に起こしている人間がどこにいましょうか、では、“儒道の行いを身につけていないのに儒者の服を着ている者は死罪にする“と御触れを出してごらんなさい」
哀公が御触れを出すと、儒者の服を着ている人間は誰もいなくなりました。
ただ一人の男だけが儒者の服を着て宮門に立っていました。その男は哀公の問い掛けにも滞りなく答えることができ、言動も慎ましく、正に”孔子の教えを学んだ者“と言える人物でした。
荘子は言いました、「孔子が生まれた魯国でさえ、儒者は一人だけでした。これが多いと言えましょうか。嗚呼、悲しい哉、もし孔子が見たら私以上に悲しむことでしょう」
感想
荘子らしい、ストレートな物言いが気持ちいいお話です😅
荘子は「孔子」を否定しているように思われがちですが、この話を見れば「孔子を評価はしているが、儒学者(似而非)を批判している」と分かります🤔
現代でも口だけ立派で行動が一致していない人間に対しての戒めになるお話になりますね…😱
リンク
リンク
リンク