
「月は兎に見える」
一体いつから言われていたのでしょうか…
今回は月の兎伝説の一つ今昔物語集第五巻十三話から、「炎に飛び込んだ兎」のご紹介
身を捧げる(物理)
ウサギ、キツネ、サルの三匹は仲が良く、常に徳を積んで修行に励んでいました。
それを天から見ていた帝釈様。誠の心かどうかテストをするために老人に化けて三匹の前に現れます。
「腹が減った。何か恵んでくれ」
ヨボヨボの老人を見て、三匹は快諾。猿は木の実を、キツネは魚を其々持ってきました。だが、ウサギだけは手ぶらで帰ってきました。自分の非力を嘆くウサギ。
(こうなったら…)キツネと猿に頼み、木の枝を集めて火を起こさせました。
メラメラと燃える大火、近づくだけでも爛れそうな熱さ…。ウサギは腹を括りました。
「僕を食べてください」
バッと炎の中に飛び込み、焼け死んでしまいました。
…
エッーーーー!
((((;゚Д゚)))))))
帝釈様も自らのために身を捧げたこのウサギに感銘を受けて、ウサギの姿を月に刻みこみました。
(これで全てのものにこのウサギを伝える事ができる)
感想
「自らを犠牲にして徳を積んだ兎」
正直やりすぎな感じはしますが、ウサギがとった行動は尊いです。サルやキツネのように知恵や力がないウサギがとったからこそ、また同情心を誘います。
ふと月を見上げたら、ウサギを思い起こして見てください…。
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