漢の高祖劉邦も憧れた最高の任侠者
場所は中国🇨🇳 時は戦国時代 ( ´Д`)ノ ☆)><)
強きものが長け、弱きが虐げたれる。激動の時代、その混沌の世の中に一人の男が生まれた。
後の漢帝国を築く高祖劉邦に尊敬され、戦国四君の一人に名を連ねたその男の名は…
信陵君!
富貴でありながら…
信陵君は戦国七雄の一国「魏」(曹操とか曹丕の魏とは別だぜ!)の王様の息子として生まれました。しかし王にはなれなかった…何故!?

それは彼が弟だったから、王族でありながら生まれが後ということで王にはなれなかった、しかし彼にはある天性の力を持っていた。それは….
仁 義 !
史記の著者、司馬遷はこう評す!
卑賤の者にも謙り、賢明でありながら愚かな者に頭を下げることを実行できたのは信陵君だけであった
史記 魏公子列伝
裕福だけど奢らず、謙虚。そういう心構え、為人。現代でも凄く大事なことだと思う。俺はそういう人は…”あんまり“みたことはない笑
- 無礼なおじいちゃんと信陵君
信陵君は風の便りで賢い爺ちゃんがいると聞いた。
「是非、会ってみたい」
しかしそのお爺ちゃんは会うことを拒んだ。
「ならば、私自ら出迎えに行こう。」
そうして信陵君は自ら贈り物を携えてお爺ちゃんに会いに行った。
王族自ら出迎える。それだけでも中々異例。
そのお爺ちゃん 齢70 名は侯嬴
「不躾ながら、侯嬴殿どうか馬車にお乗り下れ。」
侯嬴はズカズカと上座に座った。
そして馬車が進むと、お爺ちゃんは言った「ここで下ろしてくれ、肉屋の主人と話がしたい。」
信陵君の部下はやや不快な顔をしたに違いない。しかし信陵君は涼やかな顔で
「ええ、構いませんよ。」と一言。
ヒヒーン!ずざざーっ! 馬車は止まった。
肉屋の主人は朱亥と言う。侯嬴は朱亥と世間話をした。老人の長話。長話。長話。に継ぐ長話。…そうしてる間にも信陵君の臣下のイライラは募る。
「おい、何だあのじじいは!いつまで話をしている、そもそも王族を待たせるとは何事だ💢😡」陰口が囁かれた。
信陵君は嫌な顔一つせず、侯嬴を待った。そして時は過ぎ、「いやあ 悪かったー悪かったー。じゃあ行こうか」と言い放ち、スタスタ歩き馬車に戻り上座に座った。馬車は進む。
そして信陵君の屋敷についた。そこで侯嬴を招いての宴が模様されていた。
「侯嬴殿、お疲れでしょう、どうぞ お座りください。」
謙遜か、将又博愛か 何の不自然さもなく侯嬴を上座に座らせた。
…そしていよいよ感極まって侯嬴は思った。強く。
充分だ
もう充分だ。
この人の器のデカさは!!!
そして声を大にして
「信陵君殿、いいえ、我が君!アンタァ!!大丈夫だ!!! 色んな意味で大丈夫だぁ!!!!!!」
と心の中で言ったに違いない!…多分!
侯嬴と肉屋の主人、朱亥は二つ返事で晴れて信陵君の食客になった。
侯嬴は信陵君を褒め称えた!そしてこの噂、信陵君の為人は国中いや、中華に轟いた❗️
vs西帝 秦国
当時 戦国時代で最も力を持つ国 それは紛れもなく 秦であった
その秦が趙に勝った!しかも大勝!
趙の精鋭達は尽く秦の前に散っていた。その勢いのまま秦は趙の都を包囲した❗️趙王は魏に助けを乞うた。
「助けてくれええええええ、このままじゃ都が陥落する…いや、国が滅びる!!!!!!!!!!!」
魏王(信陵君の兄ちゃん)はすぐに援軍を派遣した…が秦から
「趙、助けたらお前らも潰すから(^^)」
と脅し文句が、魏王は…
ビビった( ; ; )援軍を送ったが、あくまで建前で秦とは決して干戈を交えなかった。
その体たらくを聞いた信陵君は
「兄上、気は確かか!?趙が滅びれば秦はいずれ魏も滅びしにくるでしょう!何より姉上の嫁ぎ先を助けぬとは仁義に背きます!
じゃあいつ動くの?今でしょ!!!」
しかし兄ちゃんは首を縦には降らない。
「兄上…….致し方ない、かくなる上は!」
信陵君は自ら軍を率い 趙の救援に向かった❗️
しかし、兵力が足りない、そこへ侯嬴が一策。
「肉屋の主人 朱亥をお使いなされ、奴を派遣し、軍の指揮権を奪うのじゃあ❗️」
「な、しかしそれでは 軍の指揮権を持つ将軍を…殺せと言うのか?何より、朱亥はどうなる?!」
朱亥は言った
「心配要りませぬ 今は国の大事、俺ァラの命一つ差し上げます。信陵君、アンタァ 絶対負けんじゃねえぞ‼️」
「朱亥…済まぬ、済まぬ、私は…絶対に趙を救い出して見せる!」
軍権を手に入れた信陵君の元には 信陵君を慕って必死に戦う者が多くいた!
そして見事秦を撃ち破り 趙を救い出した❗️
信陵君のいない国
趙を救った信陵君!
趙王は勿論大喜び❗️v(^_^v)♪
「城、5つあげちゃう!」
それを信陵君は魏に罪はあれど、趙に功無しと辞退。 かっこいい。
趙を救った信陵君、しかし 祖国魏には帰ることができなかった。
秦は信陵君が”いない“魏に狙いを付け 攻めた。
魏王兄ちゃんは
「やべえ!信陵君❗️帰ってこい❗️魏を救え!」と使いを出した。
最初は兄を疑っていた信陵君も折れた。
「魏独力では 秦を倒す事はできない、ここは五カ国手を組み、秦を打ち倒す!」
信陵君は合従軍を率い、侵攻していた秦の将軍蒙驁(蒙恬のジーちゃん)を打ち破った❗️
再び国を救ったのである!
そして秦は思った
信陵君いると勝てねーわ!
酒と…泪と…男….
秦は信陵君を何とか失脚させようと策を弄した。
そしてこう言う噂を流した
「おい、魏の兄ちゃん お前の弟王位狙ってるらしいぞ」
…全くの讒言。言い得て妙。
しかし兄ちゃんは
「マジで?!弟やべえじゃん!失脚させたろ!」
こうして信陵君は奪われた 富も、部下も、名声も全て。
そして、溺れてしまった
酒と泪と女に…
そして失意の内に世を去ってしまう…( ; ; )。
個人的に
お金持ち、戦強い!でも自慢しない!奢らない!人を敬う!
これだけでも凄い人だなぁと思う。
もし兄ちゃんより先に生まれてたりとか 兄ちゃんが讒言を信じなかったりとかしたら歴史も変わってのかな…?と思う。
晩年は胸を締め付けられる想い…( ; ; )
劉邦も憧れた信陵君、俺も憧れた信陵君…エトセトラ、エトセトラ。
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