「生きてる内に善き人たれ__」
いつの時代も人の悩みは絶えない。人間関係、変化、不運
「何で俺ばっかり…」そんな貴方と変わらず悩んだ人がいました。
それが第16代ローマ皇帝「マルクス・アウレリウス」です
権力の絶対を極めた男でありながら、人生について考え、悩み。自分の人生に真摯に向き合い、自分の心の内を綴った「自省録」は私達にヒントを与えてくれます。
好きな名言を合わせて少し紹介したいと思います。
若き日
名門の家に生まれたマルクスは学問を好みました。
その中でも特に傾倒したのが“哲学“です
質素に、自分に厳しく。そして人に優しく。
「哲学を深め、善き生き方」がしたい。
ギリシャ語で善とは正義という意味ではなく、為になる、幸福。そんな意味を持つ言葉です。
だが夢は閉ざされます。マルクスは18歳の時帝位継承を宣言され、皇帝になる道を余儀なくされました。
「皇帝」、権力の絶頂!酒池肉林!!ハーレム!金、暴力!sex!
______________マルクスにはそうした物を嫌い、皇帝になる事を苦悩しました。
自分が”皇帝化“しないように…
マルクスは自分が権力に溺れ、人を人の様の様に扱わなく成る。そんな自分になることを恐れました。
「皇帝化させられてしまわないように、染められないように注意せよ。それは現に起こることだから。」
皇帝になった途端擦り寄る者たち、虚言、そして陰口。辛い…そんな日々に対して自分に言い聞かせました。
「早朝に自分に向かっていえ。
私は今日もお節介で恩知らずの傲慢な欺瞞的な嫉み深い非社交的な人間に出会うだろう。
彼らは互いに軽蔑し合いながら互いにへつらい合う。
そして、相手に優越しようと欲しながら互いに譲り合う。」
ああ、いつの時代も変わらない、人間関係。
「あいつに会うの嫌…」それはマルクスも、同じでした…。
度重なる不難
マルクスの統治時代は不難、不幸の連続でした、疫病は蔓延し、外敵は攻め込み、悩みは絶えなかった。
そんな彼を支え、心の拠り所にしたのが「哲学」でした。
自省録は自分への励まし、慰めと同時に、戒めでもあったのかなと思います。
人に対して今日は強く当たってしまった、今日も嫌な気持ちになった。
そして自分に言い聞かせました。
「われわれの人生とは、われわれの思考が
作りあげるものに他ならない。」
死と変化
万人が須く、恐れ、逃れることができない。
それは「死」でした。
人は善く生きようとはしている、だけど時は残酷だ、常に我々を衰えさせ、いつか終わりを迎える。
______________
マルクスは考えました、死について。
「人間にふさわしい態度は、死に対して無関心であるのでもなく、烈しい気持ちをいだくのでもなく、侮蔑するのでもなく、自然の働きの一つとしてこれを待つことである」
マルクス…。
死は、終わりではない、決して。
変化に過ぎないのだ…。
- 無常と風化
かつて、世間を賑わせた、英雄、スター、ヒーロー
何時迄も続くであろうと思われる、名声、富、
だがそんなものは死んだらどうなる______________
マルクスはこう綴りました。
「すぐにお前はすべてを忘れるだろう。そして、すぐにお前のすべても忘れられるだろう。」
カエサルも、アレクサンドロス大王も、ソクラテスも散っていった、その名前すらもいつかは消えて無くなる
私もいつかは忘れられるだろう、君も、全て______________
それでも幸福に生きる
- 過去や未来がなんだというのだ
決して、良いことばかりではない、この世界。
辛い過去、いらないそんなもの
暗い未来、みたくもない
マルクスは綴りました
「たとえ君が三千年でも、三万年生きようと、今ある人生以外に何も失うことはない。その後に生きる人生があるわけではない。忘れないように、人生が長ろうと、短かろうと、変わりはしない。
過ぎ去った時間は帰っては来ないし、未来を失うこともない。
ただ万物に共有出来るのは今だけである。
だから過去も未来も決して君から何かを奪えたりなんかはしない。」
過去も未来も、恐れるな
_今を生きろ_
- 大事なのは評価ではない
なぜ評価されない…、止まるところを知らない、欲望、渇愛…。
マルクスは言い聞かせました。
「誰かに褒められなくても、エメラルドは価値を失わない」
貴方は誰かに褒められなければ、それをやらないのか?
- 何時迄も生きていると思うな

理不尽とも言えるこの世界、
いつ死ぬとも分からない、こんな世だからこそ
生きてる内に善く(幸福)生きましょう
誰かに見せるわけでも、子孫に伝えるわけでもなく、ただ自分の心の内を直向きに綴った、自省録は常に私達にヒントを与えてくれる書物です。
貴方も是非一読を。