偉大な思想家孔子は言いました!
子曰、「小子、何莫學夫詩。詩可以興、可以觀、可以群、可以怨。邇之事父、遠之事君、多識於鳥獸草木之名。」 陽貨篇第十七
…要約!
「詩はいいものだぞ!人付き合いの仕方、教養が身につくし、鳥や花の知識をつく。何より心が奮い立つ!!!」引用論語!
孔子も言うように詩は良いものです!和歌、俳句、短歌、ソネットなど様々な詩がありますが今回は好きな漢詩四選!一緒に漢詩の魅力に触れましょう!!(かなり意訳、主観を含みますご了承を!)
短歌行
對酒當歌,人生幾何。譬如朝露,去日苦多。慨當以慷,憂思難忘。何以解憂,唯有杜康。青青子衿,悠悠我心。但爲君故,沈吟至今。呦呦鹿鳴,食野之苹。我有嘉賓,鼓瑟吹笙。明明如月,何時可輟。憂從中來,不可斷絶。越陌度阡,枉用相存。契闊談讌,心念舊恩。月明星稀,烏鵲南飛。繞樹三匝,何枝可依。山不厭高,水不厭深。周公吐哺,天下歸心。
三国志の英雄「曹操」が読んだ詩です!ダイナミックかつ人を待ち焦がれる何処か切ない気持ちを表した詩です。
要約!もとい意訳!!
「酒に対面したら歌おうじゃないか!人生は何だというのだ、月日は過ぎるのは速いのに悩みばかり増えていく。例えるなら朝露の様な儚い命。どうすればこの悩みを忘れられる?酒だ!酒しかないだろう!
嗚呼、私の望む人材は何処にいるのだろう、今恋い焦がれるように歌を歌っている。もし君が私の前に現れてくれたならば酒を組み合わし。肩を並べて飲み合おうじゃないか!山は山であるから高く、海は海であるから深いのだ!家柄など関係ない!君本来の思想、力を見せてくれ!嘗て周の王は客人が来たら食べていたものを吐き出して客を出迎えたそうだ、私もそのような心持って。貴方を出迎えたい。」
憂いを包み隠さず切実に歌い、恋い焦がれるように人を待つ!。いやー感情的にならずにはいられない!
この詩はまだ見ぬ人を待つ、という意味の他に、曹操にとってもう会えない故人、を歌ったのではないかなぁーと個人的には思います。後”鳥は南に飛んでいった”というのは曹操のライバル「劉備」を指すという解釈もあり。色々と解釈出来る詩でもあります。
登幽州台歌
前不見古人 後不見来者 念天地之悠悠 独愴然而涕下
作者は陳子昂という人です
要約、意訳!!!
「今、国は国難にある。国の行く末が危うい中、王は自分の身内のことばかり。この国を救おうにも、古の賢人に会うことは出来ない、かといって新たな英雄が現れる訳でもない。
天地の雄大さを思えば何と自分などちっぽけな存在なのだ。私は一人、一人なのだ…」
陳子昂が国の為の献策するも用いられず失意の中に読んだ詩です。
古人とは燕の昭王や楽毅、劇辛といった名臣、しかし会うことなどは出来ず、国を救う指導者が現れるわけでもない。
則天武后に乗っ取られる国を憂う思いと、自分への喪失感
胸が痛い、そんな思いになる詩です(;_;)
静夜思
牀 前 看 月 光
疑 是 地 上 霜
挙 頭 望 山 月
低 頭 思 故 郷
詩仙とまで言われた「李白」の詩です!
要約、意訳
「眠れない夜にふと月を見た、その輝き、まるで霜が降りてきたかに見える。本当にこの世の物かと疑うほど美しい。月をうっとりと眺めている内に故郷を思い、知らず知らずのうちに頭を下げてしまった」
簡潔ながらなんと美しい詩でしょう!!
李白はどう故郷を思ったのでしょう?悲しいとも懐かしいとも言わず、ただ思いを馳せる。きっと言葉にならない、そんな気持ちではなかったのでしょうか。
垓下の歌
力抜山兮気蓋世
時不利兮騅不逝
騅不逝兮可奈何
虞兮虞兮奈若何
西楚の覇王「項羽」が読んだ歌です!
要約、い(ry
「俺の力は強い!山を動かし、その気迫は天を覆うほどだ!だけど、天は俺を見放した。もう俺の愛馬も動かないよ。 虞や、虞や 俺は…お前をどうしたらいい?」
圧倒的な武力を持って尽く敵を粉砕してきた、西楚の覇王「項羽」…だが天は彼を見放した。
今や敵に囲まれ絶体絶命、敵軍から楚歌が聞こえる、味方も祖国を懐かしみ涙に暮れた「四面楚歌」である。圧倒的な悲壮感そのときに読んだ歌が「垓下の歌」です。
虞美人はその後どうなったのかは不明(一説によると自刎)
そして項羽は最後の大戦と言わんばかりに漢軍に突撃をし、敵を散々に蹴散らし、自ら自刎した。
自分の生涯を読んだ歌、壮大ながらも切ない。
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如何だったでしょう!!他にも魅力的な漢詩は沢山あります!
心に響く、そんな詩を読めばもっと人生が豊かになります!貴方も是非!